【通訳のお仕事】東京2020と韓国出張

 こんにちは、英語同時通訳者オンライン英語・通訳講師の山下えりかです。

 

 今週は25日から27日まで、2020年東京オリンピック&パラリンピック関連事業で韓国に出張してきました。仕事の内容は詳しく書けませんが、書ける範囲内でこの3日間を振り返りたいと思います。

 

 

7月25日(月)

 

 この日は移動日。成田でクライアントと合流し、お昼頃の便で仁川に飛び、仁川からは空港バスでホテルへ。空港からはタクシー移動だとばかり思っていたので少し驚きましたが、乗ってみてびっくり。バスの座席は1列3席とゆったりとした造りで、快適な乗り心地でした。

 

 

 

 ソウル市内のホテルに到着したのは午後6時近く。それぞれの部屋に荷物を置いて、夕食はみんなで現地の韓国人で賑わう韓国料理店へ。漢方と甘辛のたれに漬けこんだ蒸し豚足と、麺入りユッケジャンスープをいただきました。

 

 

 写っている手はクライアントです。「こうやって食べるんだよ~」と実演してくれています。この豚足、漢方の香りとしっかり味のたれのお陰で臭みはなく、また豚足と言ってもしっかりお肉も付いていて、所謂日本の豚足とは完全に別物でした。

 

 

 次に出てきたのは麺入りユッケジャンスープ。食べかけの写真でごめんなさい(^-^; もちろん辛いですが、見た目ほどの辛さではありません。ダシの効いたスープでとっても美味しかったです。ちなみにこの麺は、うどんとラーメンとフェットチーネを掛け合わせたような感じのもの。韓国の麺と言えば冷麺しか知らなかった私には、楽しく嬉しい発見でした(笑)

 

 食事後はホテル向かいのセブンイレブンで買い物をして各自部屋へと戻りました。今回韓国のコンビニで困ったのは、水の硬度が分からなかったこと。普段から外ではお茶よりも水派の私は、日本のメジャーなボトル水の硬度を把握して軟水を選ぶようにしています。しかし韓国語のラベルが読めない。そして読める人に聞いても硬度が書いていないと言われる。とりあえずそこに並んでいた水3種類を買ってみました。ホテルの部屋で飲み比べながら「おやこれは?」と思ったのをネットで調べてみたら、軟水であることが判明。どうやら日本にも輸出されている、済州島産の水のようです。このボトルは韓国国内ではわりと入手しやすいもののよう。これで次からは水選びに困ることはなくなりそうです。

 

 

7月26日(火)

 

 仕事は中日のこの日。午前と午後に関連団体への表敬訪問が予定されていました。午前の訪問は内容も軽く、短時間で終了。今回のメインはこの日午後、某競技団体の世界連盟への訪問でした。

 

 最初に世界連盟会長と日本協会会長のトップ会談が行われ、双方要望を伝え合います。途中少し場が緊張することもありましたが、内容自体はそれほど難しくはなく、世界連盟会長が退席して会議は一旦終了。会長は「あとは実務者同士で話してね」と言った感じで、次の会議に向かわれました。

 

 私が聞いていた業務は実はここまででした。まあ実務者同士と言っても適当な雑談で終わるのだろうと考えていましたし、日本側のクライアントたちの雰囲気もそんな感じでした。

 

 ところが...

 

 5分間の休憩後にクライアントたちが部屋に戻って来ると、突然韓国側のスタッフからプレゼンが始まりました。あちら側はむしろこれからが本番と言わんばかりの真剣さ。状況が理解できないながらも話は進むので、とにかくメモ帳にペンを走らせます。「これ先週送った資料です」と画面に映し出される資料などもちろん私は初めて見るもの。今更どうしようもないのでとにかくプレゼンターの話に全神経を集中させ、訳し進めます。

 

 ここまでのブログ記事を読んでくださった方はお分かりだと思いますが、通訳の仕事には準備が不可欠です。事前に資料を読み込み、関連情報を収集し、単語を調べて覚えて、それでも尚現場での通訳は緊張します。資料無し、事前準備無し、しかも心の準備も無しでのぶっつけ本番の通訳は、救命胴衣なしで夜の海に投げ出されるような恐ろしさです。

 

 ...と心の中で嘆いたところで話はどんどん進みますから、ここはパニック担当に一旦あずけて工場をフル稼働させます。

 

 こういう最悪な状況にも対応できる地力があると認められたからこそ、サイマル・アカデミーを卒業させてもらえたのだと、小松先生の裁定を信じて自分を奮い立たせました。それに日本側のクライアントたちはある程度英語が理解できる方々だったので、重大なミスがあれば指摘してくれるだろうと開き直りました。

 

 準備なしでのぶっつけ通訳、それもただの会話ではなく周到に用意された無駄のないプレゼンの通訳は、準備ありのものと比べ数倍の疲労を伴います。普段でも1時間が限度の逐次通訳なのに、今回はこの過酷な状況下で1時間を超えました。最後の頃には集中力は切れ切れ、息も絶え絶えで、爪の先で辛うじて岸壁に引っかかっている、そんな状況でした。

 

 それでも何とかプレゼンの通訳と質疑応答を終え、ほっと一息。そこに日本協会会長が来て一言。

 

 「お疲れさん。いやあ山下さん、良い通訳するねえ。プロだねえ。」

 

 実はこの一言、チョコレートよりも脳に効きます(笑)お礼の言葉が欲しいということではなく、クライアントが自分の仕事に満足してくれたことが分かること、それが一番うれしいのです。

 

 こうして何とか難局を乗り切り、この日の夕食はサムギョプサル、冷麺、ビビンバ。もちろんシェアです。1人では食べません(笑)残念ながら写真は撮りそびれたのでありません。でもどれも一段と美味しかったです。

 

 ちなみに27日は初日同様移動日だったので省略します。仁川空港の混雑が酷くて参ったとだけ書いておきます(笑)

 

 最後に移動中に撮ったオマケの写真を。

 

 

 言わずと知れた南大門。

 

 

 造りが可愛くて思わず撮ったバス停。

 

 今後もソウル出張の機会は増えそうです。レストランと買い物に困らない程度には韓国語を使えたらいいなと思うので、これから本腰入れて勉強します。まずは文字を読めるようになりたいです。

 

 

 

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【About Erika】

職業:英語同時通訳者(個人/フリーランス)

現住所:東京

留学歴:3年(アメリカ)

特技:柔道(初段)、ピアノ(弾き語り)

趣味:料理、お菓子作り、食器屋巡り

楽しみ:正月の箱根駅伝、2か月に1度の大相撲観戦(テレビ)、年に数回の柔道国際・国内大会テレビ観戦、年に数回のブロードウェイミュージカル日本公演、不定期の札幌旅行