通訳の技術と脳内④ 要約

山下恵理香 英語 通訳 同時通訳 柔道 東京 サイマル 通訳のスキル 通訳の技術

※この記事は2020年2月20日に追加しました。

 

【基本情報】

 

担当:情報の仕分けとまとめ。入ってきた情報を必要なものと不要なものに分け、情報に優先順位を付けて訳す内容をまとめる。

性格:慎重でありながら思い切りが良い

表情:自信家(バリバリのキャリアウーマンのイメージ)

アイテム:大きなふるい

 

 

 こんにちは、英語同時通訳者オンライン英語・通訳講師の山下えりかです。

 

 要約は、リテンション&リプロダクション(情報を正確に記憶して再現する技術)と並んで重要な通訳の基礎技術のひとつです。私が通訳訓練を受けたサイマル・アカデミーでは、準備科(通訳I)入門科(通訳II)の授業の多くの時間を要約とリテンションに割いていました。

 

 通訳者に求められる要約の技術とは「重要な情報を瞬時に見分ける技術」であり「必要な情報を短時間で簡潔にまとめる技術」です。通訳者は情報に優先順位を付けながら話を聞き、重要な情報を中心に頭の中で話をまとめて訳に反映させます。

 

 このコビトさんは3人目の「記憶担当」が覚えた内容を反芻しながら情報に優先順位を付け、必要な情報と不要な情報の仕分けをし、この後の作業が効率よく進むように「訳す内容」をまとめます。

 

 彼女の性格を「慎重でありながら思い切りが良い」としているのは、それが要約をする際に大切な姿勢だからです。大切な情報を削ってしまうなどということは絶対にしてはいけない一方で、不要な箇所をそぎ落とせなければ要点の見えない分かりづらい訳になってしまう可能性があります。情報の仕分けには細心の注意が必要です。とは言っても通訳は常にスピード勝負ですから、この判断を慎重にかつスピーディーにこなすことが重要なのです。

 

 表情が「自信家」となっているのは、「今の私が」要約を得意としているからです。ゆかさんに最初にコビトさんたちを描いてもらったサイマル・アカデミー入門科(通訳II)の頃はまだまだ要約に対する苦手意識が強く、毎回半べそをかきながら演習をやっていました。その甲斐あって今では通訳をする際の私の大きな武器となっています。当時の感覚に合わせて表情を設定しようかとも思いましたが、せっかく今これだけ自信を持てるものになったので、今の感覚で形にしてもらいました。

 

 また今回は初めて色の指定もしました。私にとって要約は楽しい作業だからなのか、「要約」のイメージがオレンジ色だったのです。と言っても意味不明と思われるとは思いますが、私にとっては大切な要素なので文字に残しておきます(笑)。

 

 「要約担当」のコビトさん。彼女の作業が適切であればあるほど、単語表現を探す作業も訳を組み立てる作業も無駄なく進められますし、聞き手に伝わりやすい内容の訳を作ることができます。彼女もまた、通訳プロセスに欠かすことのできない大切な存在です。

 

 

 

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【About Erika】

職業:英語同時通訳者(個人/フリーランス)

現住所:東京

留学歴:3年(アメリカ)

特技:柔道(初段)、ピアノ(弾き語り)

楽しみ:正月の箱根駅伝、2か月に1度の大相撲観戦(テレビ)、年に数回の柔道国際・国内大会テレビ観戦、年に数回のブロードウェイミュージカル日本公演、不定期の札幌旅行